セルビア在住者が解説【セルビアの治安・旅行前に知っておくこと・両替・ボッタクリ・服装】総まとめ

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セルビアの旅知識 ざっくり『まとめ』

治安悪くない。夜間の外出・サッカーの試合・スリに注意
通貨セルビア ディナール。100din = 約139円
両替空港や街の両替所で。ユーロからが多い(日本円は×)
物価燃料値上げや円安で高く感じる
空港~市内タクシー/ シャトルバス/ 市バスのみ。タクシーで20分(3,000din)
SIMカード街中のYettelやA1ショップで販売(400din~)
ビザ90日以内は不要 (観光・日本国籍) *個人宅滞在の場合は注意が必要
チップ通常レストラン・カフェなどで払う (目安は下記参照)
ボッタクリ特に心配する必要なし *タクシーのボッタクリは起こる
言語8割の人が初~上級英語を話す(ベオグラード中心)
親日度かなり親日。但し日本人と分かった場合。
気候四季あり。夏は暑いが湿度は高くない。冬は0度以下になることも。

詳細は下記をご覧ください↓↓

1. セルビアの治安

私はセルビアのベオグラードに20年住んでいますが、身の危険を感じたことは一度もありません
セルビアは通り魔なども滅多に起こらず、感覚としては「日本よりセルビアの方が平和」です。
セルビアの治安について、約25年前の紛争イメージを抱いているのなら 時代錯誤です。
セルビア人の殆どはキリスト教(正教)を信仰し、家族や友人を大事にして旅行や散歩を楽しむ平和的な民族です。
フーリガンやデモは、サッカーなどの試合フーリガンが集まるカフェ・クラブなど特定の場所に行かなければ巻き込まれることはありません。

2. セルビア・ベオグラード観光で注意すること

車の荒い運転

ベオグラードでは、スピードの出し過ぎながらスマホ信号無視などによる事故が多発しています。
車道は日本と逆の右側通行です。道を渡る際は、左右をしっかり確認してください。

車内のスリ

混雑した場所バス内ではスリの被害が多発しています。
貴重品はファスナー付きのバッグに入れ、バスやトラム内では体の前に抱えるようにしましょう。
混雑している車両を避け、次の車両を待つのも有効な対策です。

また、両替後の現金は人目につかないよう、すぐにしまいましょう。

リュックの場合

アラブ系難民(ジプシー説も)と思われる人達より、後ろからリュックを開けられて中味を盗られる被害が起こっています。
人通りの少ない場所・時間に、3~6人の集団が前後を挟み、【前を行く者が急に歩く速度を落とす→こちらも速度を落とす→その内に後ろからリュックを開けられて盗られる】というものです。
この様な旅行者に見える人達が近付いてきた時は離れると共に、リュックやバッグは前に抱えるか、ジッパーを開けられないようロックするなどの対策を強くお勧めします。

夜間の外出

夜間にひったくりに遭ったという人も居ます。また夜間はドラッグの使用者と遭遇する確率が高くなります。
暗くなってから人気の少ない場所へ徒歩で行くことはお勧めしません。

ナイトクラブでの暴行ドラッグ使用は常に問題になっており、入店はお勧めできません。
入店する場合は、信頼出来るセルビア人と同行ください

暴動や事件が起こりそうな場所(サッカーの試合・ナイトクラブ)

レッドスターやパルチザンの試合(サッカー)ではフーリガンによる暴動が発生します。
観戦する場合、終了後はすぐにタクシーに乗ってスタジアムを離れてください。
またサッカーチーム(レッドスターやパルチザン)のTシャツなどを着用して街を歩くと、対抗するフーリガンに襲われる危険があります。
購入しても着用しないことを強くお薦めします

撮影禁止の場所

警察関係建物および人物の撮影は禁止されています。
また各国の大使館の外観撮影も禁止されています。

その他

都市の大気汚染

治安とは関係ありませんが、ベオグラードや他の都市では 秋から冬にかけて大気汚染が問題になっています。
(セルビアは石炭や亜炭を原料とする火力発電に依存、その他 排ガス、化学物質の産廃が原因です)
汚染レベルに依っては外出を控えた方が良い場合もあり、天気サイトなどで常にチェックすることをお薦めします。

参照: セルビア・ベオグラードの大気質指数 (Accu Weather)

トイレでは座らないで!

セルビア(及び周辺国)のトイレは、清潔とは言えません。
レストランや公衆のトイレでは、女性は便座に座らないようにしてください。(セルビアの女性は全員 “中腰”です)
男性の便器は通常より高い部分にある、とよく聞きます。

3. セルビアの通貨・両替まとめ

(100din=139円 / 2024年11月)

セルビアの通貨は「セルビア ディナール」(Serbian Dinar)です。
紙幣と硬貨があり、「1,000din」「RSD1,000」と略して書きます。

両替する場所

街の両替所・MENJAČNICA

両替は空港や、街にある両替所【メニャチュニツァ】(MENJAČNICA)で行います。
(銀行や郵便局は、時間がかかる上にレートが悪いのでお薦めしません)

両替の仕方

  1. 窓口の下からお金をスライドして渡す(ガラスで仕切られています)
  2. その時に「100ユーロで」など両替する金額を言う
    *セルビア人は「100ユーロから、20ユーロのみ両替」などするので、両替金額は必ず聞かれます
  3. お金とレシートをもらう

「両替は1回に幾ら替えればいいですか?」

先ずは100ユーロを替えてみて様子を見ると良いと思います。
物価は、セルビアの物価を徹底解析!旅行者のための実用ガイド」をご参照ください。

まとめ

レート100din=139円 / 2024年11月
両替の通貨ユーロ⇔ディナール】が一般的(英国ポンド、USドルも可)
※日本円⇔ディナールは不可
両替場所【空港・街の両替所】 (MENJAČNICA=メニャチュニツァ)
一度に幾ら替えればいい?【先ずは100ユーロ】替えて様子を見ましょう
レストランの食事は1人 1,000~3,000dinです
(カードで払える店も多いです)
注意事項出国時は、ディナールからユーロに戻すことをお忘れなく。
(街や空港で、紙幣のみ可)
※日本の銀行はディナールの取り扱いがありません

レート換算に便利なスマホアプリ

【セルビア旅行の持ち物】必須&便利アイテム11

クレジットカードの通用度

カードは殆どの店(大手スーパー)レストラン・土産店で使用出来ますが、個人や小さな店舗は導入していない場合が多いです。

VISA, MASTER取扱店が多い
AMEX, DINERS取扱店が少ない

クレジットカードで現金(ディナール)を引き出す

  • クレジットカードを入れる(暗証番号を入力する場合もある)
  • 英語を選択
  • 引き出し(withdrawal)を選択
  • クレジット口座か預金口座の選択
  • 引き出し金額
  • * 一度に4万ディナール程しか出せません。
    それ以上の場合は同じ操作を繰り返します。

支払いはユーロ or ディナール?

旅行では ディナールの利用が一般的です。

ディナールで支払いホテル、レストラン、チップ、お土産店、スーパー、タクシー(20ユーロなどキリが良い場合は、ユーロ可の場合もあり)
ユーロが多い車をチャーターする場合、お礼やお祝い金、アパートホテル/賃貸、車や家の売買など大きな額の決済

4. セルビアの物価まとめ

朝食はパンやヨーグルトなら500円、ランチに約1,500~2,000円、夕食に約3,000円、カフェやスイーツの食べ歩きに約1,000円を目安にすると良いでしょう。

旅行者必見!セルビアの物価をまとめました。

5. ベオグラード空港~市内アクセス

日本からの直行便はありません。
ヨーロッパ(ドイツ、フランス等)・トルコ・UAE・ロシアなどを経由します。

ベオグラード ニコラ・テスラ国際空港から市内へは、タクシー(3,000din~)シャトルバス(300din)で移動します。(市バスもあります)

セルビア訪問者向け: ベオグラード空港から市内への交通手段完全ガイド

ベオグラードの移動手段

ベオグラードではバス・トラム・トロリーバスや、タクシーで移動します。

【最新】ベオグラードのバス・トラム|チケット購入3つの方法と乗り方ガイド

地方や隣国は長距離バスで

セルビア国内の移動や、隣国へは長距離バスを使う人が多いです。

【セルビア】長距離バスの乗り方(地方旅行/国際線)

6. SIMカードと電源プラグ

SIMカード

SIMカードは下記の携帯ショップKIOSKで購入できます。
認証方法が複雑なため、店員に任せると良いです。

※空港等でのポケットwifiの短期貸し出しサービスはありません

【Yettel】
5GB / 7日間 / 600ディナール など
(説明) 地図

【A1】
SIMカードを入れるだけで認証は簡単です。
A1 WEB

※ 価格や利用期間は変更になる場合があります。
必ず当該サイトでご確認ください。

セルビアの電圧・電源プラグ

プラグC 及び Fタイプ
(日本のコンセントプラグは不可)
電圧230ボルト

お持ちの製品に【INPUT 100V-240V】と書いていれば、上記のブラグに繋ぐだけで使用できます。
100V(日本の電圧)とある場合は変圧器が必要です。

7. セルビア観光・ビザと時差

ビザ:

日本国籍 (観光)90日以内の滞在の場合は不要

時差:

セルビア・サマータイム
(2024年3月31日~10月27日)
-7時間 (日本から)
それ以外-8時間

滞在登録について

セルビアでは外国人が24時間以上滞在する場合、警察署に滞在届を提出する必要があります。

ホテルに宿泊ホテルから滞在届が提出されるので、宿泊者は何もする必要はありません
チェックインの際はパスポートを提示します。
個人宅に滞在家主が警察に届ける必要があります。
海外安全ホームページ:滞在時の留意事項
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パスポート残存期間

パスポートの有効期限はセルビア出国予定日から少なくとも90日間必要です。

8. セルビアのチップの相場

セルビアではカフェやレストランタクシー、ホテル(ルームサービス)でチップを残します。
必須ではありませんが、現地の人は通常チップを置いていきます。
チップを払う場所と目安は次の通りです。(料金の10%まで)

場所支払額チップの相場
カフェコーヒー1杯(150ディナール)30~50ディナールほど
レストラン合計5,000ディナールの場合200~500ディナール
ホテルルームメイドにチップを残す場合200~500ディナール
タクシー*必須ではありません100~200ディナールほど多目に支払う
車ドライバー車チャーターなど1,000~2,000din(10~20ユーロ)/日 など
*最後にドライバーに渡してあげると喜ばれます
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チップの残し方

  • 清算時に端数込みで支払う(例えば 950ディナールの場合、ウェイターに「1,000ディナールで」と言う)
  • 清算後にテーブルに置いて店を出る
  • サービスの良かったウェイターに直接渡す

ボッタクリについて

特に心配する必要はありませんが、被害に遭う時は遭います
これはセルビア人も同様です。
例えば市場でジプシーが売っている明らかに怪しそうな店など。(私はセルビア人の夫と居る時に遭いました)
これまでの経験ではボッタクリ被害は非常に少ないです。

「タクシーのボッタくり」は起こります

セルビアで旅行者が嫌な目に遭う第一位は「タクシーのボッタクリ」です。
これはセルビア人に対しても起こっており度々問題になっていますが、現在のところ防ぎようがありません
乗車後、タクシーのメーターが異常な早さで回るなどした場合 「行先を間違えた、ここで降りる」と言って一旦降車、他のタクシーに乗り換えるなど対策ください。


空港では必ず正規のタクシーに乗ってください。


タクシーは手を大きく上げて停めます↓

9. 旅のセルビア語

フヴァーラ
ありがとう (Hvala)

ドバルダン!
こんにちは!(Dobar dan!)

チャオ!
こんにちは!/さようなら!(Ciao!)

フヴァーラは旅行で一番使う言葉です。
ドバルダンは10~17時(明るい間)に一番多く使われる挨拶です。
旅にはこれだけで充分です。逆にこれ以上覚えても忘れるだけです。

Q. セルビアで英語は通じる?

ベオグラード中心地では、8割ほどの人に英語が通じます。
地方ではやや通用しなくなります。

10. セルビア人の親日度

セルビア人に聞いた「日本の印象」

多くのセルビア人は日本人について、「勤勉で礼儀正しい」という認識を持っています。
日本製品は高品質、日本食はヘルシーという信頼もあり、日本人に対しては好印象です。
但しそれは貴方が日本人だと分かったら…の話しです。
他国同様、セルビアでもアジア人を見ると「中国人」と決め付けます。
セルビアの親中度は「普通~悪い」といった感じで、からかわれたり嫌な目に会う人も少なくないでしょう。
回避策として、聞かれなくても「日本では~」「日本から来た」と強調してみてください。

11. ベオグラードのお薦め宿泊場所

観光では共和国広場近くの宿泊がお薦めです。
赤枠観光・食事・買い物の全てに便利
青枠: 中心地へは少し遠く坂道が多いです。レストランは何処にでもあります。

【ベオグラード~共和国広場からクネズミハイロ通り】歴史と現代が交差する中心通り ベオグラードの観光/レストラン・お土産店の地図 セルビア訪問者向け: ベオグラード空港から市内への交通手段完全ガイド

ホテルや家庭の水は飲めるの? セルビアのミネラルウォーター

ベオグラードの家庭やホテルの水は飲料可能です。(セルビアの殆どの地域は硬水です)
ミネラルウォーターも安価で沢山売られています。

セルビアで売られているミネラルウォーター
一番売れている 軟水のROSA(ロサ・左)と、ガス入りのクニャズ・ミロシュ(右)

12. セルビアの気候・旅の服装

セルビアには四季があります。
天気予報は、AccWeatherが割と正確です

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1月初旬の気温は3~10度。
下旬から2月に掛けてマイナス気温となり寒くなる。
帽子、手袋等の防寒を忘れずに。凍結もあるので滑り難い靴を。
2月気温は-3~12度。
積雪や雨が降る場合もあるので防水の服装・靴が好ましい。
3月15度以上と徐々に暖かくなるが、たまに小雨が降る。
気温は安定せず下旬まで積雪の可能性あり。
4月気温は2~20度と大きく変動する。
初旬は防寒、下旬は暑い日もあるので 春の服装+ジャケットを。
5月晴~雨と変わりやすく、気温は10~30度。
ジャケット+防水靴がベター。
6月初旬は暑くなり27度ほどで、後半は猛暑(40度近く)になる場合もある。
雨が降ると気温が一気に下がるので、夏の服装+軽いジャケット持参で。
7月初旬は曇りの日が多く、気温も下がる。 軽いジャケット要。
下旬は気温が40度近くに上昇し酷暑の可能性も。熱中症に注意。
8月雨が降ると気温が下がり38度から1日で22度になることも。
雨の予報の場合は長袖のシャツや軽いジャケット持参で。
9月初旬は気温が25度前後で過ごし易い。
中旬から下旬にかけて、雨が降ることが多く寒い日がある。 防水靴、傘、ジャケットを。
10月気温は15~25度と変動する。 朝夕は特に冷えるので、防寒を。
晴れの日は20度を超え、暑い時もある。
11月初旬は気温が20度ほど。晴れて暖かく過ごし易い。
中旬から後半にかけて寒くなる。初雪もこの頃。朝夕はとても寒い。防寒を忘れずに。
12月気温は5~10度。 曇り~雨の日が多い。
川辺は冷える。防寒はマスト

【動画で見る】1~12月 セルビア旅行の服装

1~6月

7~12月

通常の夏服+軽く羽織るもの雨が降ると気温が下がります
防寒+防水+滑りにくい靴(雪が降り歩道が凍結します)

13. セルビアの祝祭日・店休日

祝日カレンダー

イベントレストラン・店・市場の休日
1月1-2日新年1日は休みの店が多い
(年越しの花火)
 7日正教クリスマス6日は店が早仕舞い、7日は休みが多い
*セルビアのクリスマス儀式・徹底解説
 14日正教新年普段通り
2月15-16日建国記念日店はほとんど休み
5月1-4日イースター
(4月の場合も有り)
会社・レストラン・博物館で、Big Fridayは半休日曜日は全休が多い
*セルビア正教のイースター
 1日メーデースーパーは開いているが時短が多い
 9日戦勝記念日通常通り・カレメグダンで大砲
11月11日休戦記念日会社・学校休み
12月19日スラヴァ聖二コラ(最大)  を家で祝う(スラバは他の日もあるが、この日が最大)
*セルビアのスラヴァ徹底解説
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他に、博物館や美術館は【月曜休館】土産などのお店は【日曜休み】の場合が多いです。
観光の前に必ず店舗サイトでご確認ください。

年末年始のお店の営業状況

店舗
(スーパー、市場)
1/1のみ休みが多い
(24h営業のスーパーの場所などホテルの人に確認すると良い)
レストラン中心地の場合、1/1は通常通りの営業が多い
(1/1営業の店もあり)
土産・ショップ1/1以外、ほとんどの店が営業
多くの店は日曜・若しくは月曜が休日
売店(キオスク)1/1以外営業の店が多い
郵便局中心地にある郵便局(国会議事堂近く・地図)は24時間営業
博物館月曜休館
空港の両替所営業時間は8-24h(23時の場合もある)